プロに聞いた!
インテリアや花にまつわる知識

初心者でも上手に植物と付き合うには?

切り花は、飾っておける期間が限られているので、忙しい人でも気軽に暮らしに取り入れることができます。
グリーンなど鉢植えの植物は、気にかけなければならない点も多いため、なかなか手を出せないという人もいるのではないでしょうか。
そんな人でも大丈夫!エンジョイボタニカル推進室のビリさんに聞いた、「初心者でも上手に植物と付き合うコツ」をご紹介します。

2017年07月21日
ブルーミー(bloomee) 編集部

幼い頃からグリーンに囲まれた環境で育ち、導かれるように園芸の仕事に就いたビリさん。「エンジョイボタニカル推進室」として園芸の楽しさを広める活動をしている他、ご自身もたくさんの植物と触れる生活をしています。
そんなビリさんに、初心者が植物と上手に付き合うためのポイントを聞いてきました。

草花よりも木、多肉植物よりも観葉植物を

一概には言えませんが、花や草よりも木が枯れにくく、管理もしやすいかもしれません。
さらに、葉が薄いものは、水分が水蒸気として外に発散していくのが早いため、葉が厚めのものを選ぶようにするとより育てやすいそう。
また、最近では「頻繁に水やりをしなくて良い」ことから、エアープランツや多肉植物が人気を集めていますが、実は水をあげるタイミングの見極めが難しいのだとか。
観葉植物は、土の表面が乾いたのを目安に水やりをすれば良いため、初心者でもわかりやすいのです。

中でも、ミニチュアサイズのものだと家の中での移動がしやすく、値段も1000円以下のものからあるので、気軽に取り入れることができそうです。

初心者でも育てやすい観葉植物3種

初心者に育てやすい観葉植物として、ビリさんがおすすめしてくださったのが、「パキラ」、「カポック」、「ガジュマル」です。

パキラ

カポック

ガジュマル

これらの植物は、フラワーショップはもちろん、インテリアショップでも購入することができます。鉢や器も含めてお気に入りのものを探してみると、家に置いたり育てたりする楽しみがアップしそうですね。

また、写真などで見るのと、実際に見てみるのとではだいぶ印象が変わります。例えば、同じ「ガジュマル」でも、それぞれ形や表情が違って、味わいがあります。
その時の“出会い”を大切に、心惹かれるもの、「一緒に生活したい」と思えるものを探してみましょう。

さあ、育ててみましょう!

次に、育てていく時に必要なものや注意することについてご紹介します。
ここでは、先ほどご紹介した「パキラ」「カポック」「ガジュマル」などの観葉植物を育てる場合について考えていきましょう。

必要なもの

植物を育てる時、ビリさんがぜひ用意してほしいというものは「霧吹き」です。100円ショップなどでも気軽に購入できますし、インテリアショップでおしゃれなものを探しても良いですね。
また、先の部分が細くなった水差しもあると便利です。

育てるときに注意すること

植物は生き物なので、それぞれの植物に合った温度管理や光量、水やりが必要です。ネットや本で、その植物が本来どのようなところに生息しているのか、また、どう育てていったら良いのかを把握しましょう。

あえて移動して上手に植物と共存する

ミニチュアサイズの観葉植物であれば、室内で育てることもできます。でも、時々移動して、本来必要としている光量をあててあげたり、新鮮な空気を吸わせてあげたりすることが大事です。
家にいるときはインテリアとして好きな場所に飾り、外出時にはベランダに出すなど植物にとってより良い環境に移してあげるようにすると、植物もより生き生きと過ごすことができます。

霧吹きを上手に使う

水やりというと、ジョウロや水差しを使って根や土の部分に毎日水をやることを想像する人も多いかもしれません。しかし、根っこの部分は、土の表面が乾いた状態になったらたっぷりあげることが大切です。

ポイントは、先ほどご紹介した「霧吹き」で、植物の根っこ以外の地上部(枝葉や幹)にまめに水分を与えてあげることです。
毎日植物の様子をみて、霧吹きをし、どういう状態になっているかを把握するようにしましょう。

心惹かれる植物を見つけて、グリーンのある生活を楽しもう

ビリさんの話を聞いたあと、実際に筆者もフラワーショップやインテリアショップに立ち寄り、初心者におすすめの「パキラ」や「カポック」、「ガジュマル」を見てきました。 よく観察していると、まるで人間のように一つ一つ表情が異なるのです。
値段や育てやすさだけで適当に決めず、時間をかけても「これ!」という出会いがあるまで探し続けよう、という気持ちになりました。

今まで植物を育てたことがない人も、こちらでご紹介した「初心者におすすめの植物」を参考にして、お気に入りを探し、植物との暮らしそのものを楽しんでみてはいかがでしょうか。

植物の存在そのものが癒しになってくれるのはもちろんのこと、相手を大切に思う気持ちが、日々の暮らしをより楽しく、豊かなものにしてくれそうです。